まず始めに、GDMS(グロー放電質量分析)レポートが必要です。これは、シリカ(SiO₂)の理論純度の予備的な推定を行うために使用することができます。ただし、以下の主な制限と計算方法に注意する必要があります:

GDMSレポート
1.SiO₂純度の推定方法例
(1) 直接算定方式(主成分控除方式)
前提である:
石英管の主成分はSiO₂で、他の元素はすべて不純物とみなされる。
フォーミュラ:
SiO₂純度≒100% - Σ(全不純物元素の含有量)
計算ステップ:
- 報告書から、酸素とケイ素以外のすべての不純物元素の含有量(重量ppm)を抽出する。
- 不純物含有量を合計し、総不純物含有量を求める。
- 100%から総不純物割合(ppm÷10,000)を引く。
(2)実績計算(レポートデータに基づく)
検出された不純物の総量(単位:ppm)を測定する:
Li (0.16) + B (1.1) + Na (0.29) + Mg (0.05) + Al (11) + Ti (3.4) + K (0.58) + その他の上限 (例: Fe <0.5, Cr <0.5...)
≈ 0.16 + 1.1 + 0.29 + 0.05 + 11 + 3.4 + 0.58 + 0.5 (Fe) + 0.5 (Cr) + 0.05 (Ni) + 0.1 (Cu) + 1 (Ca)
≈ 18.73 ppm (保守的な推定値、上限値を用いて算出)
SiO₂の純度:
100% - (18.73 ÷ 10,000) = 100%。 99.8127%
(3) 補正ファクター
- 未検出の要素: 報告書に「-」と記載されている元素(Au、Hgなど)は、装置の検出限界以下である可能性がありますが、不純物合計にはカウントされません。
- 酸素含有量は定量されていない: 報告書では酸素を「主成分」としか記していないが、実際のSiO₂では酸素が53.2%を占める(化学量論比の補正が必要)。
2.純度評価 結論
- 保守的な純粋さ: ≥ 99.81%以上(GDMSで検出された不純物の上限値を用いて算出)
- 実際の純度はもっと高いかもしれない: 一部の元素が上限を大きく下回る場合(例えば、Feはわずか0.1ppm)、純度は以下のようになる。 99.9%.
3.主な制限と考慮事項
(1) GDMS法の限界
- 半定量的データ: 例えば、0.5ppm未満の鉄は、実際には0.1ppmまたは0.01ppmである可能性があり、これは純度の計算に大きく影響する。
- 光のエレメントが欠けている: GDMSはCやHのような軽元素の検出能力が弱いため、不純物全体を過小評価する可能性がある(例えば、ヒドロキシルOH-は検出されない)。
(2) 業界標準との比較
素材グレード | 典型的なSiO₂純度要件 | GDMSから推定される純度 | 基準を満たしている |
---|---|---|---|
工業用石英 | ≥99.5%以上 | 99.81% | はい |
太陽光発電グレードの石英 | ≥99.9%以上 | 惜しいが不透明 | ICP-MSによる検証が必要 |
半導体グレードの石英 | ≥99.99%以上 | 未達成 | いいえ |
4.本材料の推奨用途
- 工業用/一般用: 純度は99.8%で十分であり、そのまま使用できる。
- 太陽電池/半導体用:
- ICP-MSを使用して、重要な金属不純物(Fe、Naなど)が本当に0.1ppm以下かどうかを確認する。
- 水酸基含有量(OH- < 5 ppm)を測定するために、FTIRテストを補足する。
概要
この材料は高純度の工業用石英に属するが、半導体グレードの要件(4N5または5N)を満たしていない。
決定の根拠
顧客のプロセスがFe/Na汚染に敏感な場合(例:PERC太陽電池)、実際の不純物レベルの検証を優先すべきである。